生活保護受給者でも車に乗れる?生活保護制度の仕組みから徹底解説!

生活保護受給者でも車に乗れる?生活保護制度の仕組みから徹底解説!

生活保護をこれから受けたいや、現在受給中の方で車の所有を諦めていませんか?生活保護法では細かく受給者の車利用について決められており、自治体からの承認を受ける必要があります。

今回は、生活保護制度の仕組みから受給者が車を所有するためのポイントを解説させていただきます。

生活保護制度とは

そもそも生活保護とはどのような制度なのでしょうか?ここでは生活保護制度について簡単にご紹介をしていきます。

『生活保護制度は、生活に困窮する方に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的としています。』

参考:厚生労働省

上記に記載されている通り、生活保護とは万が一の事が起きた時に国民が豊かに暮らせる最低限の暮らしを国が保証するという制度です。

この最低限という言葉で、嗜好品と見られがちな車の所有は認められないのでは?と捉えてしまい所有を諦めている方も多くいらっしゃるようです。

一般の方からしてみても車の所有は簡単ではありませんし、車の費用を国から貰う事は出来ません。

保護の種類と内容

ここでは、生活保護として貰える各種費用をご説明していきます。厚生労働省のガイドラインでは、下記の8つの項目で保護の内容が定められています。

生活を営む上で生じる費用 扶助の種類 支給内容
日常生活に必要な費用
(食費・被服費・光熱費等)
生活扶助 基準額は、
(1)食費等の個人的費用
(2)光熱水費等の世帯共通費用を合算して算出。
特定の世帯には加算があります。
(母子加算等)
アパート等の家賃 住宅扶助 定められた範囲内で実費を支給
義務教育を受けるために必要な学用品費 教育扶助 定められた基準額を支給
医療サービスの費用 医療扶助 費用は直接医療機関へ支払
(本人負担なし)
介護サービスの費用 介護扶助 費用は直接介護事業者へ支払
(本人負担なし)
出産費用 出産扶助 定められた範囲内で実費を支給
就労に必要な技能の修得等にかかる費用 生業扶助 定められた範囲内で実費を支給
葬祭費用 葬祭扶助 定められた範囲内で実費を支給

上記の通り、生活保護では車の所有についての補助は一切ありません。なので、これから車の所有を考えている方は自力で車の費用を捻出しなければなりません。

生活保護者が車を所有する方法

生活保護を受給中もしくはこれから受ける方というは、基本的に車の所有が認められていません。しかし、車の所有を例外的に認める方法が3つありますので、ここで詳しくご紹介をしていきます。

①自営業で車を業務目的で利用される方の場合

例えば、自営業で車を使う職業としては下記が該当します。

  • タクシー運転手
  • 運送業
  • Amazon等の配達業など

これらの方々は車が仕事をする上では必要となり、仕事が無くなれば生活が出来ません。この様に仕事で車を使用しなければならない場合だと、例外として認めて貰えるケースもあります。

ただし、維持費があまりにも高かったり、収入に見合っていない場合は転職を勧められて車を手放すように指示がされます。

また、基本的には受給を受ける前から車を所有している事が前提となっておりますので、生活保護を受ける前に車の仕事に就いている方のみとなります。

②車が無いと生活困難な場所に住んでいる方の場合

バスや路線が近くに通っておらず、車が無くなれば生活していけない場所では所有が認められる場合があります。

また、地方の様な土地でなくても普段から利用しているバスやタクシー代が高額で、車を利用した方が安く済む場合も所有が認められる事があります。

しかし、この方法では条件があり、万が一事故を起こし弁済が生じた際に滞りなく支払いができるように、親族を保証人として建てなくてはなりません。

そのため、「保証人を建てること」と「車を利用した方が安く済むこと」の2つの条件をクリア出来れば考える価値がある方法です。

山間地域だけでなく都会でも考えられる方法

交通に不便な場所と記載しましたが、田舎や山間地域に限らず都会でも該当する場合があります。

  • 週に一回遠方の病院で治療を受けなくてはならず、交通費が高額になってしまっている
  • 近くに買い物に行ける場所が無く、バス停や駅も遠い為仕方なくタクシーを利用している

上記の様にお住まいの環境や状況により、車を利用した方が安くなる場合は一度相談にいきましょう。自身の状況と月にかかる費用を詳しく伝え、車があればどれだけ生活が楽になるか伝えましょう。

③自身が身体障害・精神疾患を患っている方の場合

自身が身体障害もしくは精神疾患を患っている場合は、公共の交通機関で移動が困難になってしまいます。

前述した通り車の補助はありませんので、費用の面で親族からの援助を受ける必要がありますが、障害者に限り移動に使うという名目で車の所有が認められています。

現在障害を持っており、車を所有したいと考えている方は一度お近くの市役所まで相談をしてみてください。

生活保護受給者が車を所有する時の注意点

生活保護受給者が車を所有する場合、注意すべき点が2つあります。

①申請目的以外の利用は原則禁止

例えば、業務で車を使う為という理由で申請をした場合、私用で車を運転することは禁止事項となります。

これは制度の『最低限の生活を保証する』に関係しており、娯楽等の使用目的以外での所有を禁止としているのです。

②排出規制と車の価値

所持が認められる車の種類にも大きく2つの規制があります。

  1. 排出ガスは2000ccまで
  2. 車両価値が低い車にすること

資産価値のある物は売却して生活の足しにしなければならない決まりがあるので、排出ガスが大きい維持費がかかる車新車等の資産価値がある車は原則所有が認められません。

なので、所有出来る車は十数万円程度で購入出来る資産価値の低い物になると考えておきましょう。

また、上記の2つのルールを破ってしまった場合、即刻受給打ち切りになる可能性がありますので必ず守るように注意をしましょう。

車所有の申請時に大切なポイント

基本的に生活保護受給者の車の保有は認められていませんが、どうしても必要な場合には所有が認められます。所有したい意思がある場合、まずは自治体の市役所へ相談をしに行きましょう。

車を所有するという事は、生活保護制度の観点から例外という事になります。必ずしも所有が認められる、認められないという明確な基準はありません。

役場へ相談しに行く際は、なるべく有利となる情報を集めてから向かうのがポイントです。

<申請時のポイント>

  • 自身の状況(何故車が必要なのか)
  • 交通費に月いくらかかっているのか
  • 車の保証をして貰える親族の同意は得ているのか

上記のポイントを抑えることはもちろんですが、情報を提示して相手からの反応を待つだけではなく、「どうしても所有しなければならない」という強い気持ちで相手に訴え掛けることが何よりも大切になります。

まとめ

今回は、生活保護制度の仕組みから受給者が車を所有するためのポイントを解説させていただきました。

今まさに車が無いなくて困っているという方は、ご自身の状況と情報を正しく整理してみて下さい。

自分には本当に車が必要なのか?と一度振り返ってみるのはもちろんですが、現状の収支のバランスを良く考えて、最善の方法が何なのか模索することが車を保有する上で何よりも重要になります。