ブレーキアシスト機能とは?各自動車メーカーの搭載車を紹介!

ブレーキアシスト機能とは?各自動車メーカーの搭載車を紹介!

車の安全機能の一つに「ブレーキアシスト機能」があります。

今回はブレーキアシストの概要や各メーカーのブレーキアシスト搭載車、選ぶポイントなどを解説していきます。

ブレーキアシストとは?

ブレーキアシストとは、急ブレーキなどの強いブレーキが必要な際に、ブレーキの踏み込み力をさらに補助してブレーキ力を増す安全装置です。

ブレーキアシストにより、緊急時にブレーキを強く踏めない人でも、強く踏める人並みのブレーキ力を得ることができるようになります。

ブレーキアシストが作動するタイミングは2つあり、どちらのタイプが搭載されているかは車によって異なります。

1つは、緊急にブレーキが踏まれたことをコンピューターが感知した場合に作動するタイプです。もう1つは、ブレーキペダルを強く踏み込んだ場合に作動するタイプです。

どちらのタイプにも共通して言えることが、「ブレーキを踏み込んで初めて作動する安全装置である」ということです。

また、ブレーキアシスト搭載車には「ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)」もセットで装備されています。ABSとは、急ブレーキをかけてもタイヤがロックされることなく、ハンドル操作が可能となる安全装置です。

ブレーキアシストの注意点として、緊急ブレーキが必要な際にブレーキを強く踏める人並みのブレーキ力にはなりますが、それ以上のブレーキ力は得られないということは理解をしておきましょう。

自動ブレーキとの違いは?

近年、自動車業界において安全性能が重要視されており、中でも「自動ブレーキ」が注目を集めています。自動ブレーキとブレーキアシストを同じ装置と捉えている方も多いですが、安全装置という面では同じですが、役割は大きく異なります。

自動ブレーキとは、その名の通り衝突や追突の危険を察知したときに自動でブレーキが作動する安全装置です。

自動ブレーキ搭載車は衝突の危険を察知した際にはまず、警報を鳴らしドライバーに危険をお知らせします。その後、自動ブレーキが作動する仕組みになっています。

自動ブレーキは、ステレオカメラや単眼カメラなどの「カメラ」と、「ミリ派レーダー」や「赤外線レーザー」などを組み合わせることにより、歩行者や自転車、バイク、自動車、障害物などをあらゆるシチュエーションでも察知できる高い安全機能を備えています。

ブレーキアシストはブレーキを踏むことにより初めて作動する安全装置ですが、自動ブレーキはカメラやレーダーなどにより事前に衝突の危険を察知し、警報を鳴らした後に自動でブレーキが作動する安全装置なのです。

このように、ブレーキアシストと自動ブレーキの性能には明確な違いがあります。

しかし、共通して言えることがブレーキアシストも自動ブレーキもあくまでブレーキをアシストしてくれる安全装置のため、どちらも完全に衝突や追突を防いでくれる装置ではないことを理解しておきましょう。

ブレーキアシストは後付けできる?

現在発売されている自動車の多くに標準装備されているブレーキアシストですが、搭載されていない車にもブレーキアシストは後付けできるのでしょうか。

ブレーキアシストは、後付けできません。ブレーキアシストに限らず、自動ブレーキの後付けもできないのが現状です。

ブレーキアシストや自動ブレーキを後付けできない理由としては、リリース後の車に後付けして正常に作動する機能開発を行うのが困難なことや、後付けすることで車の高い安全性能が保証できなくなることなどがあります。

しかし、安全装置の中でも、アクセル・ブレーキの踏み間違えによる事故を防止する「誤発進抑制制御(踏み間違い防止キット)」のみ唯一後付けをすることができます。

誤発進抑制制御を後付けすることで、停車時や10km/h未満で走行している際に、一気にアクセルを踏み込んだときのアクセルを無効化してくれます。そのため、アクセル・ブレーキの踏み間違えによる事故を未然に防いでくれる働きがあります。

ブレーキアシストのメリット、デメリット

緊急時にブレーキを強く踏めない人でも、強く踏める人並みのブレーキ力を得ることができるブレーキアシストに非常に嬉しい機能です。しかし、適切な使い方を理解していなかったり、ブレーキアシストに頼りすぎてしまうことで事故にに繋がる危険もあるのです。

では、ブレーキアシストのメリットやデメリットをそれぞれ説明していきます。

ブレーキアシストのメリット

急ブレーキ時のアシストに優れている

ブレーキアシストは、緊急時に足りないブレーキ力をアシストしてくれることはもちろん、逆に強い急ブレーキを踏んだときでも力加減を上手く調整してくれます。

また、ブレーキアシストにはABSもセットで装備されているため、急ブレーキ時でもタイヤがロックされることなくハンドル操作による危険回避を行うことができます。

停車時の安定性が優れている

ブレーキアシストには、緊急にブレーキが踏まれたことをコンピューターが感知して作動するタイプと、ブレーキペダルを強く踏み込んだ際に作動するタイプの2種類ありますが、どちらのタイプも停車時の安定性が優れています。

安定性の高い停車をすることができるため、衝突や追突などの事故防止・軽減はもちろんのこと、ドライバー自身の怪我防止にも繋がります。

ブレーキアシストのデメリット

ブレーキアシストに頼りすぎてしまう危険性

「ブレーキアシストが搭載されているから大丈夫」などとブレーキアシストに頼りすぎてしまうことで、よそ見運転をしたり、車間距離を通常よりも短くしてしまうなどといった危険な運転をする方もなかにはいます。

ブレーキアシストは、あくまでブレーキの「アシスト(補助)」的な役割しかないことをしっかりと理解しておきましょう。頼りすぎるのはかえって事故の危険性が増してしまうため注意をしましょう。

ブレーキアシストと自動ブレーキを間違えてしまう

ブレーキアシストと自動ブレーキの機能をよく理解していない方は、この2つの安全装置を同じものと間違えた認識を持っている方も多いです。

ブレーキアシストはブレーキを踏んで初めて作動するもの、自動ブレーキは衝突の危険を察知し、警報を鳴らした後に自動でブレーキが作動するものと覚えておいてください。

自動車メーカー各社のブレーキアシスト搭載車を紹介

自動車メーカーの各社では、ブレーキアシストを搭載している様々な衝突回避支援の安全機能パッケージが用意されています。では、各社のブレーキアシスト搭載車を紹介していきます。

トヨタ「プリクラッシュセーフティ」搭載車

トヨタの「プリクラッシュセーフティ」は、進化した「単眼カメラ」+「ミリ派レーダー」により幅広いシーンを自動ブレーキでサポートします。車種によって、夜間の検知に対応しているものや、歩行者や自転車の検知に対応しているものなど様々です。

プリクラッシュセーフティの搭載機能と搭載車種は下記の表の通りです。

搭載機能 搭載車種
対車両・対歩行者(昼夜)/対自転車運転者(昼) カローラ、カローラスポーツ、カローラツーリング、ヤリス、ヤリスクロス、GRヤリス、アルファード、ヴェルファイア、クラウン、プリウス、プリウスPHV、C-HR、ハリアー、RAV4、RAV4PHV、ランドクルーザープラド、グランエース、MIRAI、ハイラックス
対車両・対歩行者(昼) アクア、ヴォクシー、エスクァイア、シエンタ、ノア、カムリ、センチュリー、プリウスα、ランドクルーザー、ハイエースワゴン、ハイエースバン
対車両 アリオン、プレミオ、カローラアクシオ、カローラフィールダー

日産「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」搭載車

日産の「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」は、前方車両や歩行者を検知し、衝突するおそれがあると判断すると、音と表示でドライバーに回避を促します。その後、さらに衝突の危険性が高まったときには強いブレーキを作動させ、衝突を回避または軽減させます。

インテリジェント エマージェンシーブレーキの搭載機能と搭載車種は下記の表の通りです。

搭載機能 搭載車種
前方車両の検知 日産リーフ、ノート、マーチ、セレナ、エクストレイル、キックス、デイズ、ルークス、エルグランド、スカイライン、シーマ、フーガ、NV100クリッパーリオ、NV200バネット
歩行者の検知
(一部車種のみ)

ホンダ「衝突軽減ブレーキ(CMBS)」搭載車

ホンダの「衝突軽減ブレーキ(CMBS)」は、先行車・歩行者・対向車との衝突回避または被害軽減のための支援をまずは「音と表示で警告」し、次に「軽いブレーキを作動」、最後に「強いブレーキを作動」と段階的に行います。

衝突軽減ブレーク(CMBS)の搭載機能と搭載車種は下記の表の通りです。

搭載機能 搭載車種
車両の検知 クラリティ、レジェンド、アコード、インサイト、Honda e、シャトル、フィット、オデッセイ、ステップワゴン、フリード、シビックハッチバック、シビックTYPE R、CR-V、ヴェゼル、N-BOX、N-VAN、N-WGN、N-ONE
昼の自転車検知
夜の歩行者検知

スバル「プリクラッシュブレーキ」搭載車

スバルの「プリクラッシュブレーキ」は、先行する車両や二輪車、横断中の歩行者、自転車のはみ出しをいち早く検知してドライバーへ注意喚起をします。その後、ドライバーによる回避操作がない場合は自動的に減速または停止し、衝突の回避・軽減を図ります。

プリクラッシュブレーキの搭載機能と搭載車種は下記の表の通りです。

搭載機能 搭載車種
前方車両の検知 レガシィB4、レガシィアウトバック、レヴォーグ、WRXS4、インプレッサスポーツ、インプレッサG4、XV、フォレスター、ステラ、プレオプラス
歩行者の検知
自転車の検知
後方の障害物の検知

ダイハツ「衝突回避支援ブレーキ機能」搭載車

ダイハツの「衝突回避支援ブレーキ機能」は、「スマートアシスト」と呼ばれる予防安全機能パッケージの中に含まれており、車両・歩行者に対して気づく・止まるをアシストしてくれます。

衝突回避支援ブレーキ機能の搭載機能と搭載車種は下記の表の通りです。

搭載機能 搭載車種
前方の車両検知 タント、タフト、ロッキー、トール、ムーヴ。ムーヴカスタム、ミライース、ミラトコット、ムーヴキャンバス、キャスト、ウェイク、アトレーワゴン、ハイゼットカーゴ、ハイゼットキャディー、ブーン、ハイゼットトラック
歩行者の検知
(昼・夜)

スズキ「衝突被害軽減ブレーキ(AEBS)」搭載車

スズキの「衝突被害軽減ブレーキ(AEBS)」は、予防安全技術「スズキセーフティサポート」の一つであり、搭載機能が細かく分かれているのが特徴です。

衝突被害軽減ブレーキの種類

  • デュアルセンサーブレーキサポート
    単眼カメラ+レーザーレーダーの「デュアルセンサー」で、前方の車両や歩行者を検知
  • デュアルカメラブレーキサポート
    人の目と同じように、左右2つのカメラで前方の車両や歩行者を検知
  • レーダーブレーキサポートII
    航空機などに使われるミリ派レーダーで、前方の車両を検知
  • レーダーブレーキサポート
    渋滞などでの低速走行中、レーザーレーダーで前方の車両を検知
  • 後退時ブレーキサポート
    超音波センサーで、車両後方にある障害物を検知

衝突被害軽減ブレーキ(AEBS)の搭載機能と搭載車種は下記の表の通りです。

搭載機能 搭載車種
デュアルセンサーブレーキサポート アルト、アルトワークス、ジムニー。ラパン、ラパンモード、ワゴンR、ワゴンRスティングレー、エスクード、エスクードSリミテッド、ジムニーシエラ、スイフト、スイフトスポーツ
デュアルカメラブレーキサポート エブリイワゴン、スペーシア、スペーシアカスタム、スペーシアギア、ハスラー、ハスラーJスタイル、イグニス、クロスビー、ソリオ、ソリオバンディット、エブリイ、キャリイ
後退時ブレーキサポート アルト、アルトワークス、エブリイワゴン、スペーシア、スペーシアカスタム、スペーシアギア、ハスラー、ハスラーJスタイル、ラパン、ラパンモード、ワゴンR、ワゴンRスティングレー、クロスビー、スイフト、スイフトスポーツ、ソリオ、ソリオバンディット、エブリイ

マツダ「SCBS(スマート・シティ・ブレーキ・サポート)&SBS(スマート・ブレーキ・サポート)」搭載車

マツダには、低速走行中にレーダーセンサーで先行者を捉え、自動的にブレーキを作動する「SCBS」と、中高速走行中にミリ派レーダーで先行車を捉え、警報から軽いブレーキ、強いブレーキと段階的に自動ブレーキが作動する「SBS」が搭載されています。

SCBS&SBSの搭載機能と搭載車種は下記の表の通りです。

搭載機能 搭載車種
低速走行時の先行車検知 MAZDA2、MAZDA3、MAZDA6、CX-3、CX-30、CX-5、CX-8、MX-30、ROADSTER
中高速走行時の先行車検知

三菱「衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM)」搭載車

三菱の「衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM)」は、フロントカメラとミリ派レーダーにより前方車両や歩行者を検知し、衝突の危険性があるときには警報ブザーと自動ブレーキによって衝突回避または衝突軽減をしてくれます。

衝突被害軽減ブレーキ(FCM)の搭載機能と搭載車種は下記の表の通りです。

搭載機能 搭載車種
前方車両の検知 エクリプスクロス、アウトランダーPHEV、デリカD:5、RVR、eKワゴン、eKクロス、ミラージュ、デリカD:2
歩行者の検知

ブレーキアシスト搭載車を選ぶポイント

ブレーキアシスト搭載車には各社様々な特徴があります。では、ブレーキアシスト搭載車を選ぶ際はどのようなポイントをおさえておく必要があるのでしょうか。

歩行者や自転車の検知に対応しているか

ブレーキアシスト搭載車は、前方車両の検知は必ず完備されていますが、歩行者や自転車の検知は各社によって検知の有無が異なります。

歩行者や自転車の検知にも対応した車に乗りたい方は、歩行者や自転車も検知できるブレーキアシスト搭載車を選ぶようにしましょう。

夜間の検知に対応しているか

ブレーキアシスト搭載車には、昼間のみ自動ブレーキが作動するものと、昼夜問わず作動するものがあります。昼間よりも見えにくい夜間の方が事故の危険性も高まるため、夜間の検知に対応しているブレーキアシスト搭載車を選ぶことをおすすめです。

まとめ

今回は、ブレーキアシストの概要や各メーカーのブレーキアシスト搭載車、選ぶポイントなどを解説してきました。

ブレーキアシストは近年注目されている安全装備の一つで、多くの自動車に搭載されています。各社によってブレーキアシストを含む「先進安全性能パッケージ」には様々な違いがあり、それぞれ異なる特徴を持っています。

ブレーキアシスト搭載車を選ぶ際は、自分が必要とする安全機能が搭載されているかを必ず確認をした上で選択をするようにしましょう。